この記事はTRPG Advent Calendar 2020と箪笥 Advent Calendar 2020の12月10日の記事です。
TRPG Advent Calendar 2020 9日目の担当はくずもちさんでした。まだ12/9が来てないらしいので読めてないです。11日目の担当はりちょうさんで「ナイトバタフライ布教用怪文書」だそうです。
箪笥 Advent Calendar 2020 9日目は枠がまだ空いてます。箪笥民は過去に戻ってぜひ参加してみてください。11日目の担当はまきぬのさんで少女展爛会の特技の所感を綴ってくれるそうです。
はじめに
みなさん、オンラインセッションはしていますか? ぼくは最近は月に5~8回ぐらいしてます。楽しいですよね。
さて、以前はオンラインセッションツールのデファクトスタンダードとなっていたどどんとふですが、2017年に「Flashのサポート終了」の報を受けて開発が終了されました。そしてそれ以降さまざまなオンラインセッションツールが開発・運営されています。ぼくの知る限りですとココフォリア、TRPGスタジオ、FoundryVTT、Tekey、ねこ卓、TRPGオンセンSNS、ゆとチャadv.、tablk、Quoridorn、ダイスゴリラ、Soldoresol、TableTalker、どどんてぃ、SoundRoom、などなどたくさんあります(知らない名前があればぜひググってみてください。もしかしたら今使ってるツールよりも気にいるかも?)。
今回は新しいオンセツールの中でも個人的に一番気に入ってるユドナリウム(Udonarium)の紹介をしたいと思います。実際にセッションに使ったルームを見せながら、個人的に遊びやすいように気をつけてる点などを解説したいと思います。
なお、この記事を書いてるときのユドナリウムのバージョンはv1.12.1となっています。
ユドナリウムの基本的な使い方はUdonariumの使い方 - TRPGオンラインセッションツールガイド(仮)を読むといいと思います。 wikiなので、わかりにくいところがあればみなさんも是非加筆してください。 また、ユドナリウムの各種データについてはUdonarium用各システムプレイマット - TRPGオンラインセッションツールガイド(仮)に見つけ次第リンクを貼ってます。
お前は誰
よっしーと申します。Twitterは@trpg_yoshiで活動してます。
ユドナリウムに関してはユドナリウムのキャラコマを作るやつやユドナリウム用カードデッキエディター、ユドナリウム2Dなどを公開しています(※これは宣伝です)。
ぼくのユドナリウムの使い方は、システム汎用のルームを作ってそのシステムを遊ぶときは使い回す、という使い方をしています。また、装飾素材も作ったりしないので、基本的にシンプルな作りになってると思います。シナリオ専用のルームを作ったり、見栄えのいい装飾コッテコテのルームとかは無いです。予めご了承ください。
インセイン
インセインはユドナリウムで一番多くGMしているので、その時々のバージョンで試行錯誤してた痕跡があります。「ハンドアウト」と「狂気カード」は特に大事ですね。ちなみに今セッションするならココフォリアを使うと思います。監視者モード便利だよね。
ハンドアウトを共有メモで扱ってたやつ
ハンドアウトあるいは情報項目を共有メモで扱ってたときのルームです。共有メモを床に置くと視線が遮られて奥が見えなくなるので邪魔です。なので、テーブルの奥に壁を建ててそこに貼ったりしてました。共有メモは壁に貼るのは個人的におすすめです。
秘密は秘匿チャットあるいはDiscordなどの別ツールでのDMで渡してました。若干手間ですが、使い慣れたやり方でやるのが誤爆が一番少ないと思います。
ハンドアウトをカードで扱うやつ
v1.9.0から各種オブジェクトをマウスオーバーした時にツールチップ表示するようにアップデートが入ったので、以降はカードの表裏にハンドアウト裏表を割り当てるようにしました。画像はかーる@carl_marieさんのカード画像をぱぱっと作るやつ(仮)を使ってます。とても便利です。カードデッキエディターも併用すると便利かも(※宣伝は基本)。
カードで扱うときは、ひとつのハンドアウトを複数人が所持しているときに、カードを右クリック>コピーを作成で複製してもらって、誰が持っているかをわかりやすくしてました。
なお、コマはユドナリウムのキャラコマを作るやつで作って(※宣伝)、インベントリには以下を入れてます。親ラベルを入れると、その子のラベルが全てツールチップ表示に表示される(かつ、インベントリには表示されない)ので使いようによっては便利なテクです。
HO PL 生命力 正気度 属性 / 好奇心 恐怖心 アイテム 人物欄 特技 アビリティ
デッドラインヒーローズ
デッドラインヒーローズやネクロニカなど、イニシアチブが頻繁に変動してそれをマップで管理するタイプのシステムでは、普通にやってもいいんですが、ユドナリウムは3Dなので手前側と奥側で見えやすさが違います。
それを回避するためのテクとして「段差」を作る方法は割といいと思います。
インベントリは下記です。コマは当然コマを作るやつを使います(※宣伝)。
PL ライフ サニティ クレジット / リマーク ターン・カウンタ 状態
トーキョーN◎VA
いろんなオンセツールが出てますが、カードの扱いはユドナリウムが一番やりやすいと思ってます。このルームはうさたーん@usaturn_bgのやり方がやりやすそうだったのでルームをお借りしてます。
まず、CS(他のシステムで言うイニシアチブ)の管理は奥の壁でやります。壁に貼ってるのは各キャラの画像を貼った共有メモです。個人的意見ですが、壁に貼るだけのものは共有メモが見栄えがいいですね。
トランプの山札は予め「山札を崩す」で崩しておいた方が引きやすいです。一方、捨札は1枚だろうが「重なったカードで山札を作成する」で山札にしておいた方が捨てやすいです。
また、神業をカードで作成して、その詳細に神業の効果を書き込んだり、使用したらダブルクリックで裏返したりして管理が楽になってます。
情報項目については、共有メモで扱うのは長文が扱いづらいので、チャットタブにて開示してます。インセインなどとは違い、基本的に明らかになった情報は全PLに公開するので、このやり方で問題ないと思います。セッション中にタブを増やして情報項目のタイトルを記入して、とやるのは面倒くさいので、予めチャットをzip保存しておくのが吉です(セッション前の準備をめんどくさがるかセッション中の作業をめんどくさがるかの違いにしかなりませんが)。 あ、これは小ネタですが、ユドナリウムは任意のファイルをドラッグ&ドロップで読み込んでくれて、かつzipファイルは中身を再帰的に読み込んでくれるので、画像のようにxmlファイル単体でも読み込んでくれますし、手作業でzipに梱包したファイルでもちゃんと読み込んでくれます。
インベントリは下記にしてます。コマはコマを作るやつを使ってくれ(※宣伝)。
CS 人数 神業1 神業2 神業3 Description 報酬点 理性 感情 生命 外界 防御力(S/P/I) 恐慌 蛇毒 重圧 衰弱 捕縛 酩酊 狼狽 萎縮 憎悪 支配 電子妨害
ゆうやけこやけ
ゆうやけこやけで重要な「夢」は、夢カードを用意して、それを各キャラクターの元へ移動させることで「夢を投げる」処理をやってみました。各人の夢カードの色分けをして誰が誰に渡したのかをわかりやすくしたりもしてみました。
また、時間帯ごとにテーブルを作成して、変身コストの箇所だけ画像を差し替えたりしてます。このようにテーブルの一部だけ画像を差し替えるのは簡単にできる方法があります。
- コピー元のテーブルを作る。
- 1.のテーブルを「保存」して即ドラッグ&ドロップで読み込み
- 2.で読み込んだテーブルの画像を差し替え
上記手順でそこそこ楽に、一部だけ画像差し替えて他の地形などは同一という表現が可能です。いろいろ応用が効くと思うので、悪巧みしてみてください。
インベントリは下記。コマ作るやつは未対応です(キャラシから読み込ませる必要無いかなって)。
PL ふしぎ 想い 夢 / 正体 へんげ けもの おとな こども 説明
神我狩
これはあまり良くないと個人的に思っているんですが、奥行き方向に複数のオブジェクトを並べるのはあまり参考にしないでほしいです。ユドナリウムは3Dで画面手前から覗き込むように使うと思うのですが、手前側のオブジェクトが邪魔して奥側のオブジェクトを操作しづらい、というのが発生すると思われるからです。このルームはプレイヤーの領域を手前側で横に並べる方が良かったですね(ルームを手抜きで作ったので)。正方形のマスを用意するときもコマのサイズよりも広めに用意してあげたほうが操作しやすいと思ってます。
地図のような細かい所も見る画像を見せたい場合は、地形で用意するよりかはカードで容易した方が拡大しやすくてよいと思います。
インベントリは下記を使いましたが、改良の余地ありです。コマ作るやつは鋭意開発中です。やる気が出たら完成します。
行動値 PL 生命力 霊紋 装甲 結界 感情 タレント 情報 戦闘値(固定値) 攻撃方法 素材
終わりに
他にもディヴァインチャージャーや赤と黒、トリニティセブンRPG、モノトーンミュージアム、ルーインブレイカーズなどもユドナリウムでやったことありますが、記事を書く時間がない特に紹介しても面白みが無さそうなので割愛です。
ユドナリウムは公開されてから2年以上経過してるので、使い慣れてる人も多いとは思います。でも、あまりノウハウが外に出てきてない印象があります。
ユドナリウムに限らず、他のオンセツールもノウハウをもっと公開して、色んな人が使い方を理解できるようになると、もっとオンラインセッションがやりやすくなるんじゃないかなと思います。みなさんもこの機会にオンセツールの使い方を広めてみてはどうでしょう? そして早くどどんとふを使うのをやめろ。