NeosVRの楽しみ方いろいろ:クリエイティブ編

はじめに


NeosVRの楽しみ方について、思いつく限り書き連ねようという記事の第三弾です。今回で終わりです。
上のレポートでも取り上げられてますが、NeosVRでは内部でモノづくりやワールド製作もできます。ということで、今回はクリエイティブ編と題してモノ作りについての遊び方を列挙していきます。
ソーシャル編・アクティビティ編はこちら。
dinosaur-fossil.hatenablog.com
dinosaur-fossil.hatenablog.com

NeosVR の楽しみ方:クリエイティブ編

VR空間を活用する

イデアを練る

NeosVRではさまざまなアイテムを取り出したりできるので、構想中のアイデアの参考写真や動画を見ながら構想を練ったり、ペンでアイデアを書き留めたりなどが簡単にできます。
また、3D空間を自由に飛び回れるので、モノでゴチャついてきた場合は別の空間へ移動したり、ボツ案を遠くに除けたりなどをして自由にアイデアを練ることができます。

打ち合わせ・会議・プレゼンをする

複数人で打ち合わせをするのもやりやすいです。
プロトタイプのアイデアをペンツールや参考写真などで簡単に共有できますし、ボイスチャットの遅延が少ないためコミュニケーションのロスも少ないでしょう。
また、VRモードとデスクトップモードを一瞬で切り替えれるため、文章のメモが必要になった場合は誰かがデスクトップモードになって書記をするのも手軽にできます。さらに、VSCodeプラグインでNeosVR内にその内容を表示することもできるため、リアルタイムで内容を確認することも可能です。


現実と同じように集まって資料を広げたりペンで物書きをできたりもするので、会議やプレゼンなどもできます。資料の複製や拡大縮小はお手軽にできますし、指先からレーザーが出てくるので指し棒も不要です。
実際にNeosVR内で会議が行われたり、ライトニングトークイベントも開催されたりしました。



モノ作りをする

NeosVRではVR内でいろんなモノ作りが可能です。NeosVRのことをUnityVRとかVRマインクラフトとか喩えている人もいます。UnityやBlenderなどに挫折した方でもモノづくりができます*1

外部で作ったモノを持ち込む・外部に持ち出す

BlenderやTiltBrush、フォトグラメトリーなどの外部ツールで作成した3Dモデルを中に簡単にインポートできます。製作途中のモデルの3Dビューアーとして使っている人もいます。
インポートしたものはすぐさま共有できるので、読み込んだその場で友達と共有して遊んだり改造したりができます。
さらに、なぜかマイクラのワールドをインポートする機能もあります。(なぜ?)


また、NeosVR内で作ったものは外部にエクスポートすることも可能です。
他のサービスで使うための小物やワールドのモデルをNeosVR内でみんなで作成するのもお手軽にできます。

モデリングをする

内部でもモデリングが可能です。パラメータを変えることで形を変えれるCubeやShpereなどを組み合わせて形を作れます。さらに、NeosVR内でメッシュベイクをしたり、凸包を作ったり、はたまた頂点を打ってメッシュを作るツールなどもあるので、使いこなせば複雑な形状も作れます。
簡単なモデリングのやり方は毎週水曜日に開催されているNeosモデリングで教わることができます。モデリングに限らず、シンプルなギミックの作り方も勉強することができます。イベントに参加できなかった人向けに、一人で勉強できるアーカイブワールドもあります。



プログラミング(LogiX)をする

NeosVRではプログラミングも可能です。LogiXと呼ばれるノードプログラミングでさまざまなことができます。NeosVRにあるあらゆるものの状態を取得可能で変更した値に応じてオブジェクトがリアルタイムに変わっていくので、挙動を確認しながらのプログラミングができてやりやすいです。

また、HTTPリクエスト(GET/POST)やWebsocketなどにも対応しています。外部のサーバに処理を投げれるので、複雑な処理は外部のサーバに書いて結果の表示だけLogiXで書いたり、IoT機器との連携部分を作って現実とリンクしたものを作ったりも可能です。ノードプログラミングは慣れてないと癖が強いので、LogiXは最低限の通信部分だけを用意して、他は使い慣れたテキストベースのプログラミング言語でサーバに処理を書いてもいろんなことができると思います。
qiita.com


絵を描く

NeosVRではペンツールがあるため、3Dペイントもお手の物です。また、定規や黒板、ペイントツールなど、平面に描きやすいツールもあります。
ペンで描いたものはそのままメッシュベイクも可能です。NeosVRでは内部で作った3Dモデルを外部に出力することもできるので、中で描いたモノを外部の別のサービスなどで使用することもできます。2Dの画像として出力するツールもあります。


サインを描く

NeosVRではペンで描いたものもアイテムなので持ち帰ることが可能です。過去にはVRサイン会が企画されたこともあります。サイン会の場で実際にサインを描いてもらえば、世界に一つだけのアイテムになります。もちろん外部に出力できるので、3Dプリントで現実に持ち込んだり、他のサービスに取り込んだりも可能です。


画像編集をする

NeosVR内では画像編集も可能です。画像の切り抜きやペンやオブジェクトを使っての描き込み、色相・彩度・明度の変更、グレースケール化、テクスチャの上に別のテクスチャから切り出した画像を合成することなんかもできます。

音声を録音する

NeosVRでは内部に録音ツールがあり、簡単に録音して音声ファイルを作ることができます。人によってはさまざまな音声を録音して素材として配布している方もいます。

パーティクルを作る

パーティクルシステムも内蔵されています。もちろん内部で作成することができます。

ガジェットを作る

モデルやパーティクル、音声やプログラミングなどを適宜使って自分だけのオモチャを作ることもできます。誰でも使える便利なアイテムや、自分にしか需要がない特殊なものまで、いろんなガジェットを作って遊ぶことができます。


ワールドを作る

NeosVRではワールドを作るのも簡単です。何もないワールドに3Dモデルを置いたり、ギミックを作るだけでワールドは完成です。
NeosVR内ではたくさんのフリーアセットが公開されているため、お気に入りのアイテムを並べるだけで自分好みのワールドが生み出せます。もちろんLogiX等を駆使してギミック盛りだくさんのワールドを作ることも可能です。

また、壁や床などを簡単に配置できるツールを作っている方もいます。それを使えば好きな間取りのお部屋もすぐに作り出せます。

アバターを作る

アバターもNeosVRに持ち込むこともできます。アバター化する操作は直感的に設定できて、揺れものや表情の設定も可能です。
また、帽子や眼鏡などのアクセサリーの取り付けや、テクスチャ改変などであれば簡単にできます。

アバターにいろいろ仕込んでいる方もいます。衣装の着替えギミックから、よく使うツールの内蔵、アイテムの取り出し、カスタムメニューやカスタムネームプレートなど、さまざまなカスタマイズが行われています。

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アバターのランドセルにツールを仕込んでいる人の様子。

NeoRoidと呼ばれる軽量アバターをNeosVR内で作成することもできます。普段遣いのアバターのNeoRoid再現なんかも盛んに行われており、人によってかなり個性のあるNeoRoidをたくさん見かけることができます。

ゲームを作る

簡単にとは言いませんが、ギミックを作り込んでゲームを作ることもできます。ワールドまるまる1つを使うゲームも作成できますし、アイテム単体で遊べるゲームも作成可能です。

共同制作をする

イデアがなくて今は何も作ってないけど何かを作るノウハウを知ってる人なんかもいるので、作りたいものがあるけど作り方がわかんない人もアイデアを出して一緒に共同制作できます。

おしゃべりしながら共同制作して面白いアイデアをその場ですぐに採用したり、変なネタアイデアを再現するために改造したりなどもできてかなり面白いです。

ちょっぱやワールドという、短時間でテーマを決めてみんなでワールド作成をするというイベントも時折開催されます。Neosのモノづくりがよくわからなくても楽しめるイベントだと思うので、タイミングが合えば参加してみてください。

https://twitter.com/mikan3134/status/1454741636110454791

配布されているものを改造する

一から作り上げなくても、配布されてるガジェットやツールから一部分だけ抜き取ったり差し替えたりするだけで目的のオモチャを作れるかもしれません。
仕組みの参考にもなるので、配布されているオモチャの中身を分解してみると面白いかもしれません。

作ったものを配布する

作ったものが権利的に問題ないものであればNeosVRに配布してみてください。NeosVRにはパブリックフォルダという機能で、作ったモデルやガジェットなどを公開できます。配布されているものを使って、また別の人が別のガジェットやワールドを作成していきます。

日常の何気ない写真やひょんな拍子に撮れた笑える写真をフリー素材として配布しておけば、面白いアイデアに使われるかもしれません。
自分の写真もフリー素材として流通していて、知らないところで面白いネタに使われいました。新鮮な体験です。

共有したくないものはSimpleAvatarProtectionと呼ばれるプロテクトをかければ、自分以外は保存できなくすることができます。なお、アバター作成の場合はデフォルトでプロテクトがかかるようになっています。

サーバーを運営する

ヘッドレスクライアントを動かす

NeosVRのセッションを維持するためのサーバーみたいなクライアント*2を建てている人もいます。
ヘッドレスクライアントの情報を記録して喜んでる人もいます。

ツール用のサーバを管理する

NeosVR内のツール用のサーバを管理している人もいます。LogiXでやりづらい処理や外部に任せたい処理などは自前のサーバーを用意して、ツール用に管理している人もいます。

やりたい放題する

NeosVRでは権限があれば上記のいろいろなことがその場でできます。
権限がある場所ではワールドの一部を抜き取ったり、自分好みに改造したり。邪魔なものをどかしたりなどなど自分好みにワールドを改変することができます。
アイテムを取り出したりその場で改変したりもできます。DJイベント時にその場でワールド改変をするというイベントなんかも開催されました。

また、VR界の妖精?と認識されてるライテルさん*3がNeosにも来ていらっしゃるんですが、毎日ライテルさんが建てているセッションでいろんなモノを配置している遊びが何故か発生しています。謎の文化となっていますが、自己責任で遊んでください。
note.com

おわりに

ソーシャル編、アクティビティ編、クリエイティブ編と3回に分けてNeosVRの楽しみ方を列挙してみました。この記事が遊び方の参考になれば幸いです。
NeosVRはアップデートの頻度が多く、すぐに新機能が増えたり、それを受けてユーザーが新しいオモチャやゲームを作ったりと次々と目新しいものが生まれます。そのため、この記事らもいずれ実情にそぐわないものになるかもしれませんが、2021年10月頃の遊び方の資料ぐらいにはなるとは思います。内容についても気が向いたら更新します。

NeosVRって結局いつごろ人がいるの? と思う方向けに、JPチュートリアルワールドなどの現在の人数を表示するサイトが公開されています。遊びに来たけど人に会えなかったという方は参考にしてみてはいかがでしょうか。

*1:ぼくもUnity/Blenderなんもわかりません

*2:ヘッドレスクライアントというやつです

*3:https://vprof.me/@/raiteru